中国歴史博物館蔵この石座は一九五六年、陝西省宜君県の玉華宮遺跡から出土した。二層に分かれた石座上部は円形を成しており、周囲にハスの花の文様が施されている。内側には長方形のくぼみがあるが、ここに立仏の足を納めたと考えられる。下部は正方形。その一面に、「大唐龍朔二年三蔵法師玄奘敬造釈迦仏像供養」の文字が五行にわたって刻まれている。端整な字体は、初唐の風格を漂わせている。玄奘法師(六〇二~六六四年)は唐...
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中国歴史博物館蔵この石座は一九五六年、陝西省宜君県の玉華宮遺跡から出土した。二層に分かれた石座上部は円形を成しており、周囲にハスの花の文様が施されている。内側には長方形のくぼみがあるが、ここに立仏の足を納めたと考えられる。下部は正方形。その一面に、「大唐龍朔二年三蔵法師玄奘敬造釈迦仏像供養」の文字が五行にわたって刻まれている。端整な字体は、初唐の風格を漂わせている。玄奘法師(六〇二~六六四年)は唐...