前号の要旨―康天順さんは、一九一五年、当時日本に支配されていた台湾にうまれた。小学校(「公学校」と称した)では日本語による教育が強制されていたが、両親は天順少年に私塾で中国語を勉強させた。康さんが東京に遊学し、早大で学んでいるとき、盧溝橋事件がおき、日中戦争が始まった。「台湾人」の大陸渡航は厳しく制限されていたが、かれは卒業をまって上海に渡り、浙江、江西省を迂回し長沙に入って祖国防衛の抗戦に参加す...
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前号の要旨―康天順さんは、一九一五年、当時日本に支配されていた台湾にうまれた。小学校(「公学校」と称した)では日本語による教育が強制されていたが、両親は天順少年に私塾で中国語を勉強させた。康さんが東京に遊学し、早大で学んでいるとき、盧溝橋事件がおき、日中戦争が始まった。「台湾人」の大陸渡航は厳しく制限されていたが、かれは卒業をまって上海に渡り、浙江、江西省を迂回し長沙に入って祖国防衛の抗戦に参加す...