天宝三年(七四四)の春、玄宗皇帝から御下賜金をたまわって職を解かれた李白は、官途のつまずきに極度に苦悶していた。山にこもって道教の修業をしようと決心するが、一方では世事、国事のことも忘れられない。このとき、李白の私生活にも変化が生じた。夫人の許氏が病没し、二人の子供を東魯に残したまま、李白は汴州(べんしゆう)、いまの河南省開封市で宗氏夫人と結婚している。その間も引き続き各地を漫遊し、天宝十一年(七...
Please login first!
天宝三年(七四四)の春、玄宗皇帝から御下賜金をたまわって職を解かれた李白は、官途のつまずきに極度に苦悶していた。山にこもって道教の修業をしようと決心するが、一方では世事、国事のことも忘れられない。このとき、李白の私生活にも変化が生じた。夫人の許氏が病没し、二人の子供を東魯に残したまま、李白は汴州(べんしゆう)、いまの河南省開封市で宗氏夫人と結婚している。その間も引き続き各地を漫遊し、天宝十一年(七...