陳次園は、多才多芸にして学問熱心な書家であるが、これまであまり知られていなかった。近年、その作品が友人の手によって展示されるに至り、そのすぐれた芸術的成果が人びとの注目を集めている。陳次園の書は、伝統的な「帖学」[注释1]と「碑学」[注释2]に源を持ち、発展させてきた。帖学の全盛期には董其昌の行楷が最も流行したが、清の嘉慶期以後は、魏碑を主とする碑学が次第に盛んになった。碑学が興ってきたのは―宋拓...
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陳次園は、多才多芸にして学問熱心な書家であるが、これまであまり知られていなかった。近年、その作品が友人の手によって展示されるに至り、そのすぐれた芸術的成果が人びとの注目を集めている。陳次園の書は、伝統的な「帖学」[注释1]と「碑学」[注释2]に源を持ち、発展させてきた。帖学の全盛期には董其昌の行楷が最も流行したが、清の嘉慶期以後は、魏碑を主とする碑学が次第に盛んになった。碑学が興ってきたのは―宋拓...