貴州省都匀市の山間には、直径一五メートル、高さ二〇メートルほどの石壁が二つある。二つの石壁の間には人がやっと通れるほどの狭い道が通っている。石壁は灰黒色で、向きあった壁面はすべすべしている。清明節の前後になると、石壁の表面にはうす緑色のヒマワリや木の葉などの模様が浮き出てくる。濡れたハンカチで拭えば、その色はもっと鮮かになる。不思議なのは、二つの壁面に浮き出る模様が対称であることだ。左の壁に葉が浮...
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貴州省都匀市の山間には、直径一五メートル、高さ二〇メートルほどの石壁が二つある。二つの石壁の間には人がやっと通れるほどの狭い道が通っている。石壁は灰黒色で、向きあった壁面はすべすべしている。清明節の前後になると、石壁の表面にはうす緑色のヒマワリや木の葉などの模様が浮き出てくる。濡れたハンカチで拭えば、その色はもっと鮮かになる。不思議なのは、二つの壁面に浮き出る模様が対称であることだ。左の壁に葉が浮...