故竹内好さんが、魯迅の『故郷』を翻訳された中に、原文で「豆腐西施」とあるのを「豆腐屋小町」と訳されていて、ああ、翻訳とはこうあるべきものなのかと、いたく感服したことが思い返されます。小野小町(おののこまち)。つまり西施(せいし)と並ぶ美人の代名詞なのです。花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに (古今集、春下)一栄一落これ春秋、と咏(うた)ったのけ菅原道真ですが、かなしいかな、...
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故竹内好さんが、魯迅の『故郷』を翻訳された中に、原文で「豆腐西施」とあるのを「豆腐屋小町」と訳されていて、ああ、翻訳とはこうあるべきものなのかと、いたく感服したことが思い返されます。小野小町(おののこまち)。つまり西施(せいし)と並ぶ美人の代名詞なのです。花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに (古今集、春下)一栄一落これ春秋、と咏(うた)ったのけ菅原道真ですが、かなしいかな、...