『懶尋旧夢録』の一部が阿部幸夫さんの翻訳によって、まもなく東方書店から出版されます。去年の秋、阿部さんが北京に見えられ、まえがきで日本の読者になにか話してほしいという。青年時代の七年を日本で送った私は晩年、中日友好協会の仕事にたずさわり、話したいことは山ほどあるのですが、往事は煙のごとく、一体どこからはじめたらいいのか……。私は十九世紀最後の年に生まれ、八十七歳になります。この時期は中国も、日本も...
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『懶尋旧夢録』の一部が阿部幸夫さんの翻訳によって、まもなく東方書店から出版されます。去年の秋、阿部さんが北京に見えられ、まえがきで日本の読者になにか話してほしいという。青年時代の七年を日本で送った私は晩年、中日友好協会の仕事にたずさわり、話したいことは山ほどあるのですが、往事は煙のごとく、一体どこからはじめたらいいのか……。私は十九世紀最後の年に生まれ、八十七歳になります。この時期は中国も、日本も...