後漢(二五~二二〇)は、中国書道史上、重要な時期で、当時、鮮明な芸術的特色を持つ隷書がすでに成熟の段階に至り、曹全碑、礼器碑、史晨碑、張遷碑など、有名な石刻が多い。それぞれに趣きを持っているが、今月ご紹介する朝侯小子残碑もそのひとつだ。損傷がはげしいが、芸術的魅力ではほかの碑に劣らない。近代、出土したものの中で、鑑賞価値の高い一つに数えられる。この残碑は、一九一一年、陝西省長安県から出土し、現在、...
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後漢(二五~二二〇)は、中国書道史上、重要な時期で、当時、鮮明な芸術的特色を持つ隷書がすでに成熟の段階に至り、曹全碑、礼器碑、史晨碑、張遷碑など、有名な石刻が多い。それぞれに趣きを持っているが、今月ご紹介する朝侯小子残碑もそのひとつだ。損傷がはげしいが、芸術的魅力ではほかの碑に劣らない。近代、出土したものの中で、鑑賞価値の高い一つに数えられる。この残碑は、一九一一年、陝西省長安県から出土し、現在、...