和の精神

日本には「いずれアヤメかカキツバタ」ということばがあると聞く。アヤメ、カキツバタ、ニオイアヤメ、ジャーマン·アイリス、イチハツ、ハナショウブ……、アヤメ科のあの花、この花。たしかに姿には共通したものがあるが、よく見るといずれもそれぞれのもつ特徴が美しさを添えている。アヤメの華麗な花模様、カキツバタの優雅な姿、ジャーマン·アイリスの豊富な色彩……。共通点と差異点―共通点を求めあいながらも差異点は残し...