東晋のころ、ある商人が名声高い書家王羲之に頼んで書を書いてもらった。王羲之が尋ねた。「書もお分かりかな」「ハイ、分かりますです」「ならば、書はどんな役に立つと……」「売れるんでございますよ、これが何よりでして」王羲之はさっと筆をとって「臉皮」(面皮)の二字を書いた。「これを売りに行きなされ」商人は、“ありがたい”書をいただいて有頂天。「この『臉皮』を一度にまとめて売ってしまってはもったいない。二つ...
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東晋のころ、ある商人が名声高い書家王羲之に頼んで書を書いてもらった。王羲之が尋ねた。「書もお分かりかな」「ハイ、分かりますです」「ならば、書はどんな役に立つと……」「売れるんでございますよ、これが何よりでして」王羲之はさっと筆をとって「臉皮」(面皮)の二字を書いた。「これを売りに行きなされ」商人は、“ありがたい”書をいただいて有頂天。「この『臉皮』を一度にまとめて売ってしまってはもったいない。二つ...