昔むかし、ある書生、猟師の娘をめとった。ある日、書生が妻に言った。「おれだって猟はできるさ。うそだと思うなら、オオカミを一頭仕留めてこよう」そう言いながら、猟銃を背にし、わが子を抱いて出かけた。妻はそれを見て、いぶかって聞いた。「オオカミを撃ちに行くのに、どうして子供を抱いていくんです?」書生は答えた。「よく言うじゃないか、“子を惜しむようではオオカミなんか仕留められない”って」...
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昔むかし、ある書生、猟師の娘をめとった。ある日、書生が妻に言った。「おれだって猟はできるさ。うそだと思うなら、オオカミを一頭仕留めてこよう」そう言いながら、猟銃を背にし、わが子を抱いて出かけた。妻はそれを見て、いぶかって聞いた。「オオカミを撃ちに行くのに、どうして子供を抱いていくんです?」書生は答えた。「よく言うじゃないか、“子を惜しむようではオオカミなんか仕留められない”って」...