割り符は文を記したものを二つに割り、それを合わせて証とした古代の習慣に始まり、現在でも広く使われている。古代の割り符のなかでひときわ輝くのが虎符である。君主が命令を下す際に用いられ、それにまつわる武勇伝も多い。魏の公子信陵君が虎符を盗んで趙を救う話が最も有名で、郭沫若も戯曲『虎符』を書いている。信陵君の物語は紀元前二七五年、今から二千二百六十二年も前のことで、虎符に関する最古の文献であった。だが、...
Please login first!
割り符は文を記したものを二つに割り、それを合わせて証とした古代の習慣に始まり、現在でも広く使われている。古代の割り符のなかでひときわ輝くのが虎符である。君主が命令を下す際に用いられ、それにまつわる武勇伝も多い。魏の公子信陵君が虎符を盗んで趙を救う話が最も有名で、郭沫若も戯曲『虎符』を書いている。信陵君の物語は紀元前二七五年、今から二千二百六十二年も前のことで、虎符に関する最古の文献であった。だが、...