隷書は漢代に最も盛んで、多くの流派が発生した。魏晋以降に次第に落ち着き、様式化した書体が固まって、唐代に至っている。西安碑林の碑亭にある「石台孝経」は、唐の玄宗皇帝の筆跡だがこれはその種の書体の代表的なものだ。用筆も結構も、現在の印刷活字のように整然として謹厳だが活発さや変化に乏しい。このような動きのない書風の影響を受けた唐代には、隷書の名手といえる人は何人も出ていない。その中では、韓択木の書いた...
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隷書は漢代に最も盛んで、多くの流派が発生した。魏晋以降に次第に落ち着き、様式化した書体が固まって、唐代に至っている。西安碑林の碑亭にある「石台孝経」は、唐の玄宗皇帝の筆跡だがこれはその種の書体の代表的なものだ。用筆も結構も、現在の印刷活字のように整然として謹厳だが活発さや変化に乏しい。このような動きのない書風の影響を受けた唐代には、隷書の名手といえる人は何人も出ていない。その中では、韓択木の書いた...