昔々、ある人がおいしいタケノコ料理をつくって客をもてなした。客はタケノコを食べたことがなかったので、「いったいこれは何ですか」と尋ねた。主人がいろいろ言葉を尽くしても説明しきれない。「つまり、これは“竹”なんですよ」とのみ。客は家に帰つても、なおタケノコの味が忘れられない。そこで、竹の皮で編んだござを鍋に入れて煮始めた。ところが、いくら煮ても煮ても煮えない。腹を立てて妻に言った。「あの人はひどいな...
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昔々、ある人がおいしいタケノコ料理をつくって客をもてなした。客はタケノコを食べたことがなかったので、「いったいこれは何ですか」と尋ねた。主人がいろいろ言葉を尽くしても説明しきれない。「つまり、これは“竹”なんですよ」とのみ。客は家に帰つても、なおタケノコの味が忘れられない。そこで、竹の皮で編んだござを鍋に入れて煮始めた。ところが、いくら煮ても煮ても煮えない。腹を立てて妻に言った。「あの人はひどいな...