「一往情深」という成語は、人あるいは物事に対して深い感情を傾けることの形容に使われる。南朝·宋(四二〇~四七九)の劉義慶によって編まれた小説集『世説新語』に由来する。東晋の時代(三一七~四二〇)に、桓伊という名将がいた。この桓伊は、ことのほか音楽が好きで、その音楽の才能も「江南第一」と認められていた。美しい曲を耳にするたびに、かれは夢幻の境地にひき入れられる。そのころ、やはり音楽の好きな謝安という...
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「一往情深」という成語は、人あるいは物事に対して深い感情を傾けることの形容に使われる。南朝·宋(四二〇~四七九)の劉義慶によって編まれた小説集『世説新語』に由来する。東晋の時代(三一七~四二〇)に、桓伊という名将がいた。この桓伊は、ことのほか音楽が好きで、その音楽の才能も「江南第一」と認められていた。美しい曲を耳にするたびに、かれは夢幻の境地にひき入れられる。そのころ、やはり音楽の好きな謝安という...