春秋戦国時代(前七七〇~前二二一)の思想界を賑わした諸子百家のなかの雑家の代表的著作『呂氏春秋·察伝』につぎのようなことが載っている。「魯の哀公、孔子に問うて曰く、楽正(音楽教師)夔(き)は一足なりというが信ずべきか、と。孔子曰く、夔ならば、一にて足る、故に夔一にて足ると言う、一足に非ざるなり」と。この記載はどういうことを言っているのだろうか?大昔の虞舜の時代に、夔という音楽教師がいた。言い伝えで...
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春秋戦国時代(前七七〇~前二二一)の思想界を賑わした諸子百家のなかの雑家の代表的著作『呂氏春秋·察伝』につぎのようなことが載っている。「魯の哀公、孔子に問うて曰く、楽正(音楽教師)夔(き)は一足なりというが信ずべきか、と。孔子曰く、夔ならば、一にて足る、故に夔一にて足ると言う、一足に非ざるなり」と。この記載はどういうことを言っているのだろうか?大昔の虞舜の時代に、夔という音楽教師がいた。言い伝えで...