天寿山は北京の北郊外、昌平県にある。稜線の起伏が美しい景色の秀麗なところで、通称「十三陵」と呼ばれる明代十三人の皇帝の陵墓がここにある。一九五六年に発掘された定陵はそのなかのひとつ。荘厳な地下宮殿には万暦皇帝朱翊鈞と皇后二人の柩が安置され、その周囲に青陶の花瓶、玉の装飾品、朱塗りの木箱などが並んでいた。写真の金冠は三千点余の副葬品のなかで絢爛目を奪うものがある。これは皇帝の飾り物で「翼善冠」とも呼...
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天寿山は北京の北郊外、昌平県にある。稜線の起伏が美しい景色の秀麗なところで、通称「十三陵」と呼ばれる明代十三人の皇帝の陵墓がここにある。一九五六年に発掘された定陵はそのなかのひとつ。荘厳な地下宮殿には万暦皇帝朱翊鈞と皇后二人の柩が安置され、その周囲に青陶の花瓶、玉の装飾品、朱塗りの木箱などが並んでいた。写真の金冠は三千点余の副葬品のなかで絢爛目を奪うものがある。これは皇帝の飾り物で「翼善冠」とも呼...