はきちがえ

ある人が二人の息子を私塾に入れた。いく日もたたないうちに二人とも帰ってきて言うには、「とうさん、わたしたちはもう学業をすませました」そこで父が命じて、「よし、それならばわしがひとつ試験しよう。五言絶句を一つつくってみせてくれ。どちらが早く立派につくれるか、さあ、やってみろ」二人は自分の部屋に戻って、さっそく詩作にとりかかった。ところが、半日もたつのに、どちらも部屋から出て来ない。父親が長男の部屋に...