「草の芸術」―滸墅関の草蓆十一月二十三日、午後一時。わたしたちが乗った十三号船隊が無錫市の埠頭を離れた。牽引するのは一二二番ディーゼル船。もちろん自転車の“持ち込み”もオーケーである。無錫市航運公司に所属するこの十三号船隊は、十二隻の鉄製のはしけから成っている。じゅずつなぎになった船隊は長さ二〇〇メートル余、さながら水上を駆ける蛟竜(みずち)といったところ。主に砂利を運んでいる。太湖の西北に位置す...
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「草の芸術」―滸墅関の草蓆十一月二十三日、午後一時。わたしたちが乗った十三号船隊が無錫市の埠頭を離れた。牽引するのは一二二番ディーゼル船。もちろん自転車の“持ち込み”もオーケーである。無錫市航運公司に所属するこの十三号船隊は、十二隻の鉄製のはしけから成っている。じゅずつなぎになった船隊は長さ二〇〇メートル余、さながら水上を駆ける蛟竜(みずち)といったところ。主に砂利を運んでいる。太湖の西北に位置す...