『晋書·祖逖伝』にこういう物語がある。晋の時代(二六五~四二〇)、祖逖という人がいた。幼小より友人の劉琨と仲がとてもいい。二人は司州の主簿(記録や文書をつかさどる役)をつとめたころ、学問のかたわら武術にもはげんだ。二人には同じ願いがある。中原を侵略する匈奴人を追い払って、晋の王朝を復興するという。腕を磨くために、二人は一分一秒も惜しんだ。明け方、祖逖は鶏の鳴き声を聞くと、劉琨を呼びおこし、跳ねおき...
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『晋書·祖逖伝』にこういう物語がある。晋の時代(二六五~四二〇)、祖逖という人がいた。幼小より友人の劉琨と仲がとてもいい。二人は司州の主簿(記録や文書をつかさどる役)をつとめたころ、学問のかたわら武術にもはげんだ。二人には同じ願いがある。中原を侵略する匈奴人を追い払って、晋の王朝を復興するという。腕を磨くために、二人は一分一秒も惜しんだ。明け方、祖逖は鶏の鳴き声を聞くと、劉琨を呼びおこし、跳ねおき...