龔有融(きようゆうよう)(一七五〇~一八二五)、あざなは晴皋(せいこう)、晩年“拙老人”と号し、四川省巴県の出身。乾隆四十四年己亥(一七七九)の挙人(郷試に合格した人)で、清代の有名な書家、画家である。郷試及第後、都に赴いて会試を受けたが、合格できず、宿屋でゆきづまってしまった。帰郷の金すらなく、やむをえず宿帳の手伝いなどして一時をしのいでいた。大晦日の日、宿屋の主人が晴皋に、新年を祝う対聯を書い...
Please login first!
龔有融(きようゆうよう)(一七五〇~一八二五)、あざなは晴皋(せいこう)、晩年“拙老人”と号し、四川省巴県の出身。乾隆四十四年己亥(一七七九)の挙人(郷試に合格した人)で、清代の有名な書家、画家である。郷試及第後、都に赴いて会試を受けたが、合格できず、宿屋でゆきづまってしまった。帰郷の金すらなく、やむをえず宿帳の手伝いなどして一時をしのいでいた。大晦日の日、宿屋の主人が晴皋に、新年を祝う対聯を書い...