中国チベット自治区の西端、ヒマラヤ山脈とガデセ山脈にはさまれたランチェンカンバブ川のほとりに、かつテのチべット地方政権―古格王国の遺跡がある。それはアリ高原西南部のザンダ(扎達)県に位置する。古格王国は、10世紀、吐蕃王朝の分裂後、アリ地区に移ってかなりの勢力をはった地方政権であった。アリ地区を700年にわたって支配したが、17世紀に至り戦乱の中で滅んでしまった。広大で人跡も稀、加えて極寒、酸素不...
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中国チベット自治区の西端、ヒマラヤ山脈とガデセ山脈にはさまれたランチェンカンバブ川のほとりに、かつテのチべット地方政権―古格王国の遺跡がある。それはアリ高原西南部のザンダ(扎達)県に位置する。古格王国は、10世紀、吐蕃王朝の分裂後、アリ地区に移ってかなりの勢力をはった地方政権であった。アリ地区を700年にわたって支配したが、17世紀に至り戦乱の中で滅んでしまった。広大で人跡も稀、加えて極寒、酸素不...