漢代の隷書は、秦代の篆書が簡略化され変化してできた書体である。のちの魏·晋両代の楷書は、秦·漢の隷書から生まれて成熟したものだ。本号に紹介する前秦の「広武将軍□(不詳)産碑」は、漢·魏以後の書体が隷書から楷書へと移り変わっていく過程を研究するための、重要な資料の一つである。これは、本誌一九八一年九月号に紹介した北凉の「沮渠安周造像碑」「鄧太尉祠碑」および前燕の「主簿程疵家題字」とともに燕·秦諸国の...
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漢代の隷書は、秦代の篆書が簡略化され変化してできた書体である。のちの魏·晋両代の楷書は、秦·漢の隷書から生まれて成熟したものだ。本号に紹介する前秦の「広武将軍□(不詳)産碑」は、漢·魏以後の書体が隷書から楷書へと移り変わっていく過程を研究するための、重要な資料の一つである。これは、本誌一九八一年九月号に紹介した北凉の「沮渠安周造像碑」「鄧太尉祠碑」および前燕の「主簿程疵家題字」とともに燕·秦諸国の...