甥の“変化”に驚かされて…一九七九年秋のある晩のことだった。戸をノックする音に気付いてドアを開けてみると、二十歳前後の青年が門口に立っている。みるからに「ごろつき」といった格好だ。むこうから、「おじさん」とあいさつされ、母親からの手紙を見せられなかったら、悪党に襲われたかと思うところだった。じつは、この「ごろつき」ふぜいの若ものは、従姉(いとこ)の息子で、母の手紙をたずさえてやってきたという次第、...
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甥の“変化”に驚かされて…一九七九年秋のある晩のことだった。戸をノックする音に気付いてドアを開けてみると、二十歳前後の青年が門口に立っている。みるからに「ごろつき」といった格好だ。むこうから、「おじさん」とあいさつされ、母親からの手紙を見せられなかったら、悪党に襲われたかと思うところだった。じつは、この「ごろつき」ふぜいの若ものは、従姉(いとこ)の息子で、母の手紙をたずさえてやってきたという次第、...