中国では、「酒令」(飲酒のときの遊戯)といえば、とたんにあのかまびすしい拳(けん)の掛け声を思いおこすのがふつうだが、実際は、拳というのは数多くある酒席をもりたてる遊びのひとつにすぎないのであって、本式の酒令の部類には入れてもらえない。本式の酒令というのは、ちゃんと「令官」がいて、実際に命令をくだすのである。例の小説『紅楼夢』の第四十回には、清代の「牙牌令」というのが出てくるが、鴛鴦(えんおう)が...
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中国では、「酒令」(飲酒のときの遊戯)といえば、とたんにあのかまびすしい拳(けん)の掛け声を思いおこすのがふつうだが、実際は、拳というのは数多くある酒席をもりたてる遊びのひとつにすぎないのであって、本式の酒令の部類には入れてもらえない。本式の酒令というのは、ちゃんと「令官」がいて、実際に命令をくだすのである。例の小説『紅楼夢』の第四十回には、清代の「牙牌令」というのが出てくるが、鴛鴦(えんおう)が...