中国の歴史的な建築物の前には、よく石の獅子が一対うずくまっている。左にいるのは雌で、甘えかかるかっこうの仔獅子を前足で撫でている。右側の雄は、転がっているようにみえる繡球(刺繡を施したマリ)を踏んでいる。生き生きとして勇ましく、威厳はあるが、邪悪な感じはしない。ところで、中国には獅子はいない。後漢(二五~二二〇)の順帝の時代、西域の疏勒(カシガル)国からの使者が洛陽に来て、一対の獅子を献じだ。順帝...
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中国の歴史的な建築物の前には、よく石の獅子が一対うずくまっている。左にいるのは雌で、甘えかかるかっこうの仔獅子を前足で撫でている。右側の雄は、転がっているようにみえる繡球(刺繡を施したマリ)を踏んでいる。生き生きとして勇ましく、威厳はあるが、邪悪な感じはしない。ところで、中国には獅子はいない。後漢(二五~二二〇)の順帝の時代、西域の疏勒(カシガル)国からの使者が洛陽に来て、一対の獅子を献じだ。順帝...