古今東西、盛衰は事物の裏表(うらおもて)のようなものだといわれてきた。衰退が極に達すれば新しい局面がひらかれるし、また盛況が極に達すれば衰退が訪れるという状態をくり返しながら歴史はすすむというのである。清朝の歴史もそうで、「康乾の盛世」の裏には、衰退の兆しが隠されていた。「文字の獄」による思想弾圧、官吏の腐敗、八旗兵の堕落、土地併呑による地主·農民間の矛盾の激化……などが、それである。ここでは、そ...
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古今東西、盛衰は事物の裏表(うらおもて)のようなものだといわれてきた。衰退が極に達すれば新しい局面がひらかれるし、また盛況が極に達すれば衰退が訪れるという状態をくり返しながら歴史はすすむというのである。清朝の歴史もそうで、「康乾の盛世」の裏には、衰退の兆しが隠されていた。「文字の獄」による思想弾圧、官吏の腐敗、八旗兵の堕落、土地併呑による地主·農民間の矛盾の激化……などが、それである。ここでは、そ...