張即之(一一八六~一二六三年)、字(あざな)は温夫、号は樗寮(ちよりよう)、安徽省歴陽烏江(現在の和県)の人で、南宋(一一二七~一二七九年)後期に大きな影響力をもった大書道家である。文献によると、元代の著名な書家趙孟頫も、少時、張即之の書を学んだとある。張氏も両宋時期の多数の書家と同様、はじめは顔真卿の書から入ったが、のち「顔体」を工夫して「鼎もはねのけるほど剛勁な」独特の風格を確立、新生面を開拓...
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張即之(一一八六~一二六三年)、字(あざな)は温夫、号は樗寮(ちよりよう)、安徽省歴陽烏江(現在の和県)の人で、南宋(一一二七~一二七九年)後期に大きな影響力をもった大書道家である。文献によると、元代の著名な書家趙孟頫も、少時、張即之の書を学んだとある。張氏も両宋時期の多数の書家と同様、はじめは顔真卿の書から入ったが、のち「顔体」を工夫して「鼎もはねのけるほど剛勁な」独特の風格を確立、新生面を開拓...