中国の学術界では、いままた孔子の評価をめぐって活発な議論を行なっているが、たまたまそういう時に私たちは孔孟のふるさと―山東省の曲阜と鄒県を訪れた。曲阜と鄒県は、史上鄒魯と称され、二千四百年ほど前の春秋時代の魯国と鄒国の領域である。両国は有名な泰山の南、肥沃な山東西南平原にあった。北京から京滬線(北京-上海)に乗り、汽車で約十一時間ほど東南に下ると、石炭基地―兗州(えんしゆう)に着く。中国最古の地理...
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中国の学術界では、いままた孔子の評価をめぐって活発な議論を行なっているが、たまたまそういう時に私たちは孔孟のふるさと―山東省の曲阜と鄒県を訪れた。曲阜と鄒県は、史上鄒魯と称され、二千四百年ほど前の春秋時代の魯国と鄒国の領域である。両国は有名な泰山の南、肥沃な山東西南平原にあった。北京から京滬線(北京-上海)に乗り、汽車で約十一時間ほど東南に下ると、石炭基地―兗州(えんしゆう)に着く。中国最古の地理...