「利は智を昏ましむ」は、『史記·平原君虞卿列伝』に由来し、人が利欲につられて理智を失い、是非の判断を狂わせることを意味する。戦国(前四七六~前二二二)のころ、秦の大将白起は韓を攻めて野王を攻略し、上党と韓の都との交通を遮断した。上党太守の馮亭は、隣国の趙に降服を申し入れ、身の安全を図ろうとした。趙の孝成王は重臣たちを集めて、馮亭の申し入れを受けるかどうか討議させた。率先して反対したのが平陽君趙豹で...
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「利は智を昏ましむ」は、『史記·平原君虞卿列伝』に由来し、人が利欲につられて理智を失い、是非の判断を狂わせることを意味する。戦国(前四七六~前二二二)のころ、秦の大将白起は韓を攻めて野王を攻略し、上党と韓の都との交通を遮断した。上党太守の馮亭は、隣国の趙に降服を申し入れ、身の安全を図ろうとした。趙の孝成王は重臣たちを集めて、馮亭の申し入れを受けるかどうか討議させた。率先して反対したのが平陽君趙豹で...