山羊の群れが大狼につけねらわれた。「どうかご慈悲を。私どもを食べないで」山羊の群れは哀れみを乞うたが、聞き入れる狼ではない。現われるたびに、一、二匹の山羊が犠牲になった。仲間が毎日へっていくのをみて、黒山羊がいった。「哀れみを乞うてもだめだ。みんな団結し、力を合わせて戦おう」「そうだ、そうだ」みんなも納得し、黒山羊が指導者にえらばれた。それからは、黒山羊の指揮のもと、草を食べるのも休息をとるのも、...
Please login first!
山羊の群れが大狼につけねらわれた。「どうかご慈悲を。私どもを食べないで」山羊の群れは哀れみを乞うたが、聞き入れる狼ではない。現われるたびに、一、二匹の山羊が犠牲になった。仲間が毎日へっていくのをみて、黒山羊がいった。「哀れみを乞うてもだめだ。みんな団結し、力を合わせて戦おう」「そうだ、そうだ」みんなも納得し、黒山羊が指導者にえらばれた。それからは、黒山羊の指揮のもと、草を食べるのも休息をとるのも、...