友人の劉君は中学校(日本の中学·高校をあわせたもの)の教師である。昔は体質が虚弱で、すぐ風邪を引いた。世間でよく言うように、病気というほどのことはないが、しょっちゅうどこか悪いわけだ。またかと思うのだが、彼に会うと、頭をふっては溜息をつき、 「しょちなしだ。また病気だ」と言う。四十を出たばかりだというのに、ことばに力がなく、ひたいにはもう何本もしわがよって、まるで若年寄といったていたらくだ。彼が自...
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友人の劉君は中学校(日本の中学·高校をあわせたもの)の教師である。昔は体質が虚弱で、すぐ風邪を引いた。世間でよく言うように、病気というほどのことはないが、しょっちゅうどこか悪いわけだ。またかと思うのだが、彼に会うと、頭をふっては溜息をつき、 「しょちなしだ。また病気だ」と言う。四十を出たばかりだというのに、ことばに力がなく、ひたいにはもう何本もしわがよって、まるで若年寄といったていたらくだ。彼が自...