一枚の鶏の羽と、一本のわらしべがおちてきて、村の広場でねそべっている大きな牛の角の上と尻尾の上にくっついた。牛はやがて起きあがって、ゆうゆうと歩き出した。角の上の羽が得意げにいった。「どんなもんだい!おれは牛を引っぱりおこした上に、歩かせることもできるんだぞ」しばらくすると、こんどは牛がとことこ走り出した。尻尾にひっかかっているわらしべが得意げにいった。「ふん、それがどうした?おれはいま、牛を追っ...
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一枚の鶏の羽と、一本のわらしべがおちてきて、村の広場でねそべっている大きな牛の角の上と尻尾の上にくっついた。牛はやがて起きあがって、ゆうゆうと歩き出した。角の上の羽が得意げにいった。「どんなもんだい!おれは牛を引っぱりおこした上に、歩かせることもできるんだぞ」しばらくすると、こんどは牛がとことこ走り出した。尻尾にひっかかっているわらしべが得意げにいった。「ふん、それがどうした?おれはいま、牛を追っ...