紙が発明される前と、画仙紙が出現してからの一時期、中国の画家たちは布帛に絵をかいたものである。布帛の幅を“幅(フウ)”とよび、それには固定した規格があった(現行の規格に換算すると約二尺二寸)。りっぱな美術作品を“一幅の画”というのは、そこからきている。いまでは画は布帛を用いないし、画面の大きさは作者自身が決め、幅は二尺二寸内とは限らないが、それでもこの旧来のよび方が使われている。唐代の貞観(六二七...
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紙が発明される前と、画仙紙が出現してからの一時期、中国の画家たちは布帛に絵をかいたものである。布帛の幅を“幅(フウ)”とよび、それには固定した規格があった(現行の規格に換算すると約二尺二寸)。りっぱな美術作品を“一幅の画”というのは、そこからきている。いまでは画は布帛を用いないし、画面の大きさは作者自身が決め、幅は二尺二寸内とは限らないが、それでもこの旧来のよび方が使われている。唐代の貞観(六二七...