李斯(?~前二〇八)は、あざなは通古、楚の国上蔡(今の河南省上蔡の西南)の人で、中国書道史上、最も早い時期の書家である。その前には、周代の史籀が籀文(すなわち大篆)を創ったという記載もあるが、学術界では早くからこれに対する疑問が出されていて、未だに定説は無い。しかし、李斯とその書については、文献に具体的な記載があり、それを裏づける実物もある。李斯は、はじめは郡の小官吏であったが、荀卿に治国の道を学...
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李斯(?~前二〇八)は、あざなは通古、楚の国上蔡(今の河南省上蔡の西南)の人で、中国書道史上、最も早い時期の書家である。その前には、周代の史籀が籀文(すなわち大篆)を創ったという記載もあるが、学術界では早くからこれに対する疑問が出されていて、未だに定説は無い。しかし、李斯とその書については、文献に具体的な記載があり、それを裏づける実物もある。李斯は、はじめは郡の小官吏であったが、荀卿に治国の道を学...