西安碑林には多くの能筆の魏碑石刻があるが、それらは千数百年も地下に埋もれていたのである。それらが発掘され、やっとこの世に姿を現わしたのは、本世紀の初めごろ、隴海(蘭州-連雲港)鉄道の路線工事がすすんだときのことであった。そして、これらの逸品を収蔵し、のち国家の管理にゆだねたのは、中国近代書道界の大物、于右任氏である。于右任(ユイユウレン)(一八七九~一九六四)は、著名な書家であるばかりでなく、好事...
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西安碑林には多くの能筆の魏碑石刻があるが、それらは千数百年も地下に埋もれていたのである。それらが発掘され、やっとこの世に姿を現わしたのは、本世紀の初めごろ、隴海(蘭州-連雲港)鉄道の路線工事がすすんだときのことであった。そして、これらの逸品を収蔵し、のち国家の管理にゆだねたのは、中国近代書道界の大物、于右任氏である。于右任(ユイユウレン)(一八七九~一九六四)は、著名な書家であるばかりでなく、好事...