鐘鼎文とは、中国古代の青銅器銘文の一種で、金文ともいう。鐘鼎礼器によく見られる文字である。鐘は、一種の楽器だが、ある種の重器や酒器を指していう場合もある。鼎は、もと炊事道具に使われたが、のち重要な礼器の一つとなった。こんなところから、鐘鼎に現われる銘文は、その大半が重要な歴史的事実を記載している。鐘鼎文の字体は、雄勁で変化が多い。商代から春秋(前一六世紀~前四七六)までの青銅器銘文は、ほとんどが鋳...
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鐘鼎文とは、中国古代の青銅器銘文の一種で、金文ともいう。鐘鼎礼器によく見られる文字である。鐘は、一種の楽器だが、ある種の重器や酒器を指していう場合もある。鼎は、もと炊事道具に使われたが、のち重要な礼器の一つとなった。こんなところから、鐘鼎に現われる銘文は、その大半が重要な歴史的事実を記載している。鐘鼎文の字体は、雄勁で変化が多い。商代から春秋(前一六世紀~前四七六)までの青銅器銘文は、ほとんどが鋳...