カラー参照今回紹介する騎士俑(よう)は、鎧盔(よろいかぶと)に身を固め、鎧をつけた戦馬にのった武士である。左腰に軍刀、右腰には矢袋をさげて威風堂々たる俑の姿を目にしたとたん、「なんと、黒鉄塔ではないか」と興奮した。しかし、実際は、純白の素地にやや青みがかった釉をかけた、淡黄色の磁俑である。よく見ると、一面に氷裂紋が焼かれ、古朴できどったところがない。高さは二五センチ、湖南省湘陰にある岳州窯の作品で...
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カラー参照今回紹介する騎士俑(よう)は、鎧盔(よろいかぶと)に身を固め、鎧をつけた戦馬にのった武士である。左腰に軍刀、右腰には矢袋をさげて威風堂々たる俑の姿を目にしたとたん、「なんと、黒鉄塔ではないか」と興奮した。しかし、実際は、純白の素地にやや青みがかった釉をかけた、淡黄色の磁俑である。よく見ると、一面に氷裂紋が焼かれ、古朴できどったところがない。高さは二五センチ、湖南省湘陰にある岳州窯の作品で...