いまから三百五十年前、山西省霊丘一帯に、いまの基準でいえば震度九に相当する強烈な地震が起こり、多くの建物が倒れ、死傷者も多数出た。ところが、この地の仏宮寺に建つ高さ六十七メートルのシャカ塔だけは無事で損傷ひとつ負わなかった。その後、一九二六年になって山西では軍閥戦争がもちあがり、二百発もの砲弾がこの塔にあたったが、このときもますがたや軒下の柱が傷ついただけで、塔身はびくともせずに境内にそそり立って...
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いまから三百五十年前、山西省霊丘一帯に、いまの基準でいえば震度九に相当する強烈な地震が起こり、多くの建物が倒れ、死傷者も多数出た。ところが、この地の仏宮寺に建つ高さ六十七メートルのシャカ塔だけは無事で損傷ひとつ負わなかった。その後、一九二六年になって山西では軍閥戦争がもちあがり、二百発もの砲弾がこの塔にあたったが、このときもますがたや軒下の柱が傷ついただけで、塔身はびくともせずに境内にそそり立って...