中国大陸を帯のように流れる黄河―この黄河の流域に九〇七年から九六〇年にかけて、後梁、後唐、後晋、後漢、後周という五つの王朝があいついで誕生している。史書はこれを「五代」という。「五代」の時期は、唐、宋という統一大王朝のあいだにはさまれた五十数年の短い分裂の時代で、唐末期の藩鎮(はんちん)割拠の継続ともいえよう。当時、この「五代」とともに十の割拠政権が併存していた。江南(揚子江中流·下流の南部)の呉...
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中国大陸を帯のように流れる黄河―この黄河の流域に九〇七年から九六〇年にかけて、後梁、後唐、後晋、後漢、後周という五つの王朝があいついで誕生している。史書はこれを「五代」という。「五代」の時期は、唐、宋という統一大王朝のあいだにはさまれた五十数年の短い分裂の時代で、唐末期の藩鎮(はんちん)割拠の継続ともいえよう。当時、この「五代」とともに十の割拠政権が併存していた。江南(揚子江中流·下流の南部)の呉...