李白の足跡に沿って春分がすぎたばかりである。乗りこんだ長江航運公司の汽船が武漢港をあとに長江を下っていくと、私の心には、おのずと唐代の大詩人李白(七〇一~七六二)の「黄鶴楼送孟浩然之広陵」(黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之(ゆ)くを送る)が浮かんできた。いうまでもなく、これは、李白が、武昌の黄鶴楼で、広陵(揚州のこと)に向けて旅立つ友人を見送ったときの詩である。故人西辞黄鶴楼,煙花三月下揚州。 孤帆遠影...
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李白の足跡に沿って春分がすぎたばかりである。乗りこんだ長江航運公司の汽船が武漢港をあとに長江を下っていくと、私の心には、おのずと唐代の大詩人李白(七〇一~七六二)の「黄鶴楼送孟浩然之広陵」(黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之(ゆ)くを送る)が浮かんできた。いうまでもなく、これは、李白が、武昌の黄鶴楼で、広陵(揚州のこと)に向けて旅立つ友人を見送ったときの詩である。故人西辞黄鶴楼,煙花三月下揚州。 孤帆遠影...