東中国海に臨む浙江省の寧波市は、昔から知られた対外貿易の拠点である。唐代(六一八~九〇七)に、ここには海外との通商を管理する「市舶司」が設けられていた。ここ数年らい、海運事業の発展にともない、入港する外国の貨物船はあとをたたない。寧波市には名勝旧跡が多い。市の西部にある「天一閣」は、十六世紀の半ば、明代の嘉靖末年に建てられたもので、兵部侍郎(官名)范欽の蔵書楼であった。いまなお貴重な書籍三十余万巻...
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東中国海に臨む浙江省の寧波市は、昔から知られた対外貿易の拠点である。唐代(六一八~九〇七)に、ここには海外との通商を管理する「市舶司」が設けられていた。ここ数年らい、海運事業の発展にともない、入港する外国の貨物船はあとをたたない。寧波市には名勝旧跡が多い。市の西部にある「天一閣」は、十六世紀の半ば、明代の嘉靖末年に建てられたもので、兵部侍郎(官名)范欽の蔵書楼であった。いまなお貴重な書籍三十余万巻...