二〇世紀に入って以来、内外の考古学者たちは、いにしえの“絹の道”に人知れず埋もれた、漢代の兵器、道具、生活用品などの古文物を発掘してきたが、それら歴史資料の中でとくに注目に値するのは、一面に墨筆で文字を書写した「漢簡」と通称される竹木片である。これら漢簡の発見は、二千余年前の前漢の政治、経済、文化の研究に貴重な資料を提供しただけでなく、中国書道史の大きな空白をうめ、在来諸説の誤謬を訂正するのに役だ...
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二〇世紀に入って以来、内外の考古学者たちは、いにしえの“絹の道”に人知れず埋もれた、漢代の兵器、道具、生活用品などの古文物を発掘してきたが、それら歴史資料の中でとくに注目に値するのは、一面に墨筆で文字を書写した「漢簡」と通称される竹木片である。これら漢簡の発見は、二千余年前の前漢の政治、経済、文化の研究に貴重な資料を提供しただけでなく、中国書道史の大きな空白をうめ、在来諸説の誤謬を訂正するのに役だ...