むかし、むかし、ある日とつぜん鼻の頭に陶土がへばりついた男がいた。その男はどうも気になってしかたがなく、大工に頼みこんで、とってもらうことにした。その大工は、あれこれ調べたあげく、斧をふりあげ、さながら一陣の風が吹きぬけるような勢いで、鼻のうえをとおりすぎて陶土をそぎとった。しかし、鼻はカスリ傷ひとつなかった。後世の人は、この謡をもとに「請為斧正」という成語をつくった。一般的には他人に文章を訂正し...
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むかし、むかし、ある日とつぜん鼻の頭に陶土がへばりついた男がいた。その男はどうも気になってしかたがなく、大工に頼みこんで、とってもらうことにした。その大工は、あれこれ調べたあげく、斧をふりあげ、さながら一陣の風が吹きぬけるような勢いで、鼻のうえをとおりすぎて陶土をそぎとった。しかし、鼻はカスリ傷ひとつなかった。後世の人は、この謡をもとに「請為斧正」という成語をつくった。一般的には他人に文章を訂正し...