趙孟頫(ちようもうふ)は元代の有名な書·画家であるが、その書はとくに名が高く、いわゆる「趙体」として、世に知らないものはないほどである。趙孟頫はあざなを子昂(すごう)といい、松雪道人、あるいは水晶公道人とも号した。一二五四年(宋の理宗の宝祐二年)に生まれ、一三二二年(元の英宗の至治二年)に没したが、生涯を官吏に終始した。出世運にもめぐまれ、翰林学士、栄禄大夫、知制誥にまでなり、史官をも兼ねた。宋朝...
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趙孟頫(ちようもうふ)は元代の有名な書·画家であるが、その書はとくに名が高く、いわゆる「趙体」として、世に知らないものはないほどである。趙孟頫はあざなを子昂(すごう)といい、松雪道人、あるいは水晶公道人とも号した。一二五四年(宋の理宗の宝祐二年)に生まれ、一三二二年(元の英宗の至治二年)に没したが、生涯を官吏に終始した。出世運にもめぐまれ、翰林学士、栄禄大夫、知制誥にまでなり、史官をも兼ねた。宋朝...