唐僧玄奘法師は『大唐西域記』の中で「高昌の旧居をはなれて、まず近きより始めんものと、阿耆尼国にむかう」と書いている。この「阿耆尼」とは、サンスクリットのAgniからきた呼称で、漢語の史籍にいう「焉耆」のことである。焉耆について、『前漢書』には「焉耆国は……海水に近く魚が多い」と記され、『後漢書』には「焉耆は……四方を大山に囲まれ、亀茲国に連なり、道が険阻で守りやすい。海水があり、四方の山の間に出入...
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唐僧玄奘法師は『大唐西域記』の中で「高昌の旧居をはなれて、まず近きより始めんものと、阿耆尼国にむかう」と書いている。この「阿耆尼」とは、サンスクリットのAgniからきた呼称で、漢語の史籍にいう「焉耆」のことである。焉耆について、『前漢書』には「焉耆国は……海水に近く魚が多い」と記され、『後漢書』には「焉耆は……四方を大山に囲まれ、亀茲国に連なり、道が険阻で守りやすい。海水があり、四方の山の間に出入...