唐代は、中国書道史のうえでは、楷書の発達がその極に達した時期である。したがって、多くの書家があらわれるが、初期を代表する大家としては、ふつう、欧陽詢、虞世南、褚遂良、陸柬芝の四人があげられる。そして、そのあと、顔真卿、柳公権などの名筆が続出する。これらの書家はいずれも、後代に大きい影響をもつ人たちだが、なかでも、顔·柳二人の影響はすこぶる大きい。中国では書道を習いはじめるとき、ふつう楷書の手本とし...
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唐代は、中国書道史のうえでは、楷書の発達がその極に達した時期である。したがって、多くの書家があらわれるが、初期を代表する大家としては、ふつう、欧陽詢、虞世南、褚遂良、陸柬芝の四人があげられる。そして、そのあと、顔真卿、柳公権などの名筆が続出する。これらの書家はいずれも、後代に大きい影響をもつ人たちだが、なかでも、顔·柳二人の影響はすこぶる大きい。中国では書道を習いはじめるとき、ふつう楷書の手本とし...