中国の古書『戦国策』にこんなはなしがのっている。卞荘子(べんそうし)という猟師がある日、隣りの管与同といっしょに猟に出かけて、二匹の虎が一人の死人をうばいあっているところにでくわした。卞荘子が矢をつがえて射ようとすると、管与同がとめて言った。もしいま射たら、一匹だけは射止められるが、あとの一匹は逃げてしまうにちがいない。もしどちらか一匹がかみ殺されてから、生き残ったやつを射殺したら、一挙にして二匹...
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中国の古書『戦国策』にこんなはなしがのっている。卞荘子(べんそうし)という猟師がある日、隣りの管与同といっしょに猟に出かけて、二匹の虎が一人の死人をうばいあっているところにでくわした。卞荘子が矢をつがえて射ようとすると、管与同がとめて言った。もしいま射たら、一匹だけは射止められるが、あとの一匹は逃げてしまうにちがいない。もしどちらか一匹がかみ殺されてから、生き残ったやつを射殺したら、一挙にして二匹...