大興安嶺の山中にむかし、むかし、ある猟師が猟に出て、逆に雌(めす)熊につかまり、熊穴に連れこまれた。そのまま同居して何年かたち、雌熊は子熊をうんだ。ある日、熊が子熊をつれて餌さがしにいったすきに、猟師はこっそり洞穴をぬけだし、谷川を流れてゆく筏(いかだ)に跳びのって、逃げだした。夕方、洞穴に帰ってきた熊は、猟師が逃げたのに気づき、その足跡をたどって川べりを追いかけ、筏に坐っている猟師をみつけ、帰っ...
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大興安嶺の山中にむかし、むかし、ある猟師が猟に出て、逆に雌(めす)熊につかまり、熊穴に連れこまれた。そのまま同居して何年かたち、雌熊は子熊をうんだ。ある日、熊が子熊をつれて餌さがしにいったすきに、猟師はこっそり洞穴をぬけだし、谷川を流れてゆく筏(いかだ)に跳びのって、逃げだした。夕方、洞穴に帰ってきた熊は、猟師が逃げたのに気づき、その足跡をたどって川べりを追いかけ、筏に坐っている猟師をみつけ、帰っ...