山海関は万里の長城の東端にある城楼で、河北省にあり、明のはじめごろから関所として、兵士が駐屯した。北は角山を背に、南は渤海に臨む。 むかしから要害の地として知られ、東北と華北を結ぶ要衝として「天下第一関」ともよばれた。万里の長城の東の起点山海関、その東門の矢倉の城楼に「天下第一関」と書いた巨大な扁額が掲げられている。五つの文字は、枯れて力づよく、荘重だがよどみなく、瀟洒だが軽佻なところはない。「一...
Please login first!
山海関は万里の長城の東端にある城楼で、河北省にあり、明のはじめごろから関所として、兵士が駐屯した。北は角山を背に、南は渤海に臨む。 むかしから要害の地として知られ、東北と華北を結ぶ要衝として「天下第一関」ともよばれた。万里の長城の東の起点山海関、その東門の矢倉の城楼に「天下第一関」と書いた巨大な扁額が掲げられている。五つの文字は、枯れて力づよく、荘重だがよどみなく、瀟洒だが軽佻なところはない。「一...